メッセージ

第二学期始業式 訓話 「3つの幸せについて」~鍵山秀三郎さんの言葉~

2025年9月1日 11時39分

 今日は「3つの幸せ」についての話をしたいと思います。
カー用品の販売を手がけるイエローハットの創業者で鍵山秀三郎という人がいます。
鍵山社長といえば、「トイレ掃除」を私は連想します。
社内教育として一番汚いところを美しくしようと社員にトイレ掃除を推奨していることは有名な話です。
この鍵山秀三郎さんが「人生には3つの幸せがある」と言っています。

 1つ目は「してもらう幸せ」。幼い時は、何かをしてもらうと嬉しい。
抱っこしてもらうと嬉しい。いないいないばぁが嬉しい。
相手をしてもらえるだけで嬉しいというのが、「してもらう幸せ」。

 2つ目は「できるようになる幸せ」。自転車に乗れるようになる幸せ。
泳げるようになる幸せ。難しい漢字が書けるようになる幸せ。
自分で料理を作ることができるようになる幸せ。
できなかったことが「できるようになる幸せ」。

 3つ目は「してあげる幸せ」。お母さんのお手伝いをしてあげる。
おじいさんの肩を揉んであげる。困っている友達を助けてあげる。
そうすると、周りの人が喜んでくれる。そこに幸せを感じるという「してあげる幸せ」。

 ただ、「してあげる幸せ」と、はじめの二つの「してもらう幸せ」と「できるようになる幸せ」は、
少し違うように思います。はじめの二つは、してもらったこと、できるようになったことで
「やったー」というストレートな喜びに対し、
「してあげる幸せ」は、人が喜んでくれる姿や顔、
「ありがとう」と言ってもらえて自分も幸せになるという、
他者を介して得られる喜びというのが、一つレベルが上の幸せのように感じます。
こういった意味も踏まえて鍵山さんもこの「してあげる幸せ」が最も大事な幸せだと言っています。
この幸せを感じられるようになると人生は良くなっていくとも言っています。

 県教育委員会から課せられた板野高校のスクールミッションは
「お接待をはじめとするボランティア活動などで、地域と連携した体験的な学びを通して、
人とのつながりを大切にする心と広く社会に貢献できる力を育成する」となっています。
ということで、皆さんは、無人駅となった板野駅舎の清掃を含む通学路清掃や
とくしまマラソン、あさんウォーキングフェスタinいたのの補助員、
板野町文化財防火訓練への参加や徳島工業短期大学の学園祭、
ヴォルティス試合前イベントなどで出し物をするなどいろいろな行事に参加し、活躍してくれています。
ボランティア活動こそ正に「してあげる幸せ」です。

 近い将来、板野高校といえばボランティア活動と言われるくらいになれば
スクールミッションの半分は達成できたといえるのではないかと思っています。
最も大事な幸せである「してあげる幸せ」を実行できる生徒が
たくさんいる学校になってほしいと願いまして二学期始業式の訓話といたします。