取り組む姿勢や心掛け
1年間の学校生活において,最も長い2学期も今日で終えようとしています。今年も残りわずかです。これまで自分が取り組んできたことを振り返ってください。教科等の学習,学校行事,部活動など,精一杯取り組んできましたか。
学校生活に限らず,日々の生活の中でも,物事に取り組む姿勢や心掛けによって,その後の状況が大きく変わってしまうことがあります。このことに関して,「一生懸命だと知恵が出る。中途半端だと愚痴が出る。いい加減だと言い訳が出る。」という言葉があります。
一生懸命な取組を心掛けると,物事を多面的に見たり,先を見通して行動したりするようになります。その結果,視野が広がり,知恵や新たな発想が生まれて,成功する可能性が高まります。また,成功することで,主体性や自己肯定感の向上にもつながります。
一方で,中途半端な取組では上手くいかないことが多くなります。こういう時は得てして,愚痴や不満が出るようになります。その結果,物事がなかなか進まなくなります。また,主体性が失われ,他人の行動や考えに依存したり,誰かの指示を待つようになります。
さらに,いい加減な取組となると,失敗につながるのは当然ですが,そのいい加減さが故に,その失敗にさえも向き合わなくなってしまいます。つまり,言い訳をすることで,失敗の原因を他人に転嫁したり,問題そのものから逃避したりするようになります。
また,「努力する人は夢を語り,怠ける人は不満を語る。」という言葉もあります。これからの学習や部活動にどう向き合っていくか,そして,夢を語るようになるか不満を語るようになるかは,皆さんの決断と努力次第です。自分自身の将来を見据えて「これからどう生きるか」を考えてください。
努力することの本当の意味は,努力することを通して自分をしっかりと見つめ,自分の持っている能力をたくさん見つけ,見つけた能力を最大限発揮させられるかにあると思います。
3学期は1年間の総決算になります。そのためにも,この冬休みでこれまでの自分を振り返り,さらに伸ばすことや改善することを見つけて,次の飛躍につなげてください。特に,3年生にとっては3学期は高校生活の総決算にもなります。ぜひ気持ちも新たに新年を迎えてください。
徳島県立板野高等学校長 佐山 哲雄