メッセージ

令和8年度第二学期始業式 訓話

2026年9月1日 10時14分

40日あまりあった 夏休みが終わり 今日から 2学期が始まります

3年生は いよいよ 就職や大学・専門学校の 

面接試験や入試の本番が 始まります

昔から 試験は団体戦だといいます クラスの最後の一人が 進路が決まるまで

クラス全員で 勉強に取り組みやすい環境を 作ってください

1学期の終業式で 夏休みの時間を どう使うか

時間の使い方について 話をしました

ただ ただ 時間が流れていく 夏休みではなく 

自分で決めたことや 何か出来ることを 継続してやり通す 

有意義な 夏休みになったでしょうか

時間は 待ってくれません 2学期がいよいよ 始まったわけですから

今 これから 目の前にあること 今日から 続けてできること 

また これまでも 続けてきたこと など

今 自分にできることを 新たに見つけて 取り組んで行きましょう

さて 2学期は 9月から12月まで 100日以上もある

一番長い学期ともなりますが その分 いろんな学校行事も目白押しです

先ほどいったように 3年生は 進路決定に向けた大事な学期ですが 

あと1ヶ月もすると

みなさんにとっては メインイベント となる 板高祭が あります

クラスや学校全体が 盛り上がって 楽しい思い出となることを 願いますが

そのためにも みなさん 一人一人に 

知っておいてもらいたい やってもらいたい ことを これから 話します

こんな経験 ありませんか 

廊下で 誰かが 転んだとき 

クラスで 一人でいる人を みかけたとき

誰かが 陰で 悪口をいわれている と知ったとき

「声をかけた方がいいな」 そう思ったのに 結局 何もできなかった

実はこれ 多くの人が経験しています

でも そのとき 心の中に 生まれている気持ちがあります

それが 「惻隠の情」 というものです

この言葉は 昔の中国の思想家である 孟子が大切にした考えで

「人の苦しみを見て 自然に心を痛める気持ち」を意味します

誰かが困っているのを見て 胸が少し チクッとする

「何かできないかな」 と思う

それは 特別な人だけが 持っているものではなく

ここにいる全員が 持っている 優しさの種 です

しかし この「惻隠の情」には 一つ欠点があって

それは 行動しないと すぐに消えてしまうことです

「誰かがやるだろう」 「自分がやらなくてもいいだろう」

「ちょっと 恥ずかしいな」

そう思った瞬間に その気持ちは 静かに消えていきます

そして 何も起こらなかったように その場は過ぎていきます

でも もし そのとき たった一言でも 声をかけていたらどうでしょうか

「大丈夫?」 その一言だけで 救われる人がいます

もしかしたら その人にとっては 

その日 一番うれしい言葉になるかもしれません

実は まさに それにあたる 本校の生徒さんの 話があったので 紹介します

夏休みも終わりに近づいていた 8月27日の朝の出来事ですが

夏季補習にでるため 登校していた1年生の生徒さんが

交通事故の現場に遭遇し 倒れていた方の 救護をしたり

そばにいた 子どもさんの面倒をみていた という 話が聞こえてきました 

おそらく 現場に居合わせた方と思いますが その生徒さんが

その後 学校に遅れずに登校できたのか 心配して学校にかけてきた電話で

この生徒さんの 素晴らしい 行動がわかったのです

昨年も 今の3年生の生徒さんや 2年生の生徒さんが

本校近くで 座り込んでいる 熱中症と思われる方に 

声をかけたり 救護に当たったり してくれた という話もありました

このように 「惻隠の情」は 「感じるだけ」では 意味がありません

行動して 初めて 誰かの力になります

そして 実は それは 相手のためだけではなく 自分のためにもなります

一歩踏み出した経験は 自分の中に 

「自分は動ける人間だ」という自信を残します

その小さな 積み重ねが 将来の大きな行動に つながっていきます

この夏 熊本では 大きな震災が また 千葉や福井では大雨による被害がありました

「どうにかしたい」 という気持ちで 

ボランティアに 向かった人もいるはずです

みなさん 覚えておいてください

優しさは 強さです

そして その強さは 特別な人だけのものではない ということを

次に 誰かが 困っている場面に出会ったとき

そのときに 生まれる 小さな気持ちを どうか 見逃さないでください

そして ほんの少しだけ 勇気を出してみてください

その一歩が 誰かの一日を変え もしかしたら 人生を変えることもあります

さあ 2学期が いよいよ はじまります

きみたちが その一歩を踏み出せる 人であってほしいと 強く願います