徳島県立板野高等学校 
 

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2018/02/22

全校集会(2月)

| by:校長
 平成30年も早、1ヶ月半が経ち、あと10日で卒業式。今年の3年生は良く挨拶もでき、進路についても、就職はほぼ全員決まりました。進学希望者にはまだ頑張っている生徒がいるものの、この時期に受験をしている生徒が多いのはよく頑張っている証拠なのです。

 最近は、少子化のため早く生徒を確保したいと思い、専門学校や短大が夏頃簡単に合格通知を出します。たいして受験勉強もせず力も付けていないのに合格通知をもらってしまうと、以後、勉強に対するモチベーションが下がり、社会に出た時現れる壁を乗り越えるための力は十分つくとは思えません。今まだ頑張っている多くの生徒達は苦しいけど、長い将来を考えると一生懸命勉強してしっかり力をつけていることは決して無駄にはなりません。

 1,2年生。今年は何度も雪が降りました。雪が降ったことを良いことに、昼になって雪が溶けているのに1日授業に来ず休んでいる生徒が結構いましたね。そんなことで皆に社会を乗り切っていく力が十分つくとは思えない。授業を大切に、しっかり勉強できる板高生であって欲しいと思います。
 3月1日の卒業式では今までよく頑張ってきた3年生に敬意を払い、大きな声でしっかり校歌を歌って3年生を送り出して欲しいと思います。
 そして、卒業式が終わると2年生は3年生として進路を絞り、あらたなスタートを切ってください。

 さて、今日はもうひとつお話しをします。「ヤマアラシのジレンマ」です。
 ある寒い冬の日、二匹のヤマアラシがお互の体を温め合おうとして寄り添い合うのですが、ヤマアラシには全身に鋭い針があるので、近づきすぎるとお互いが痛くて仕方がない。かといって、離れると寒くてどうしようもない。そこで二匹は何度もひっついたり、離れたりを繰り返し、やがてお互いが傷つかず、寒くもないちょうど良い距離を見つけることになるというのです。この話を人間関係に置き換えて、「友人との距離をめぐり、近づきたいけれども近づきすぎたくない」「離れたいけれども離れすぎたくない。どのような距離が最も良いかを探っていく」という意味になるのです。
 いくら仲の良い友達に対し、気安いからといって何でも許されるかといえばそうではありません。許されるだろうと思ってちょっとふざけてかけた言葉や態度で、相手が傷つく場合がある。相手を思いやりながら友達とつき合う中で、友人との付き合いはどんな距離が一番良いかを学んでほしいと思います。

 そして、そのために大切なことは、「言葉をもっと大切に使う」ということです。
 メールやインターネットの書き込みで、傷つけたり傷つけられたりしている事案を耳にします。残念ながら本校においてもあります。SNSで乱暴な言葉が飛び交うため、文部科学省からは、「学校での携帯電話を使用禁止にするなど携帯電話の使用を制限すべきである」こと。そして、「情報モラルについて教育すること」という文書が来ています。これをうけて、本校でも携帯電話の使用を制限したり携帯安全教室を開いています。しかし、根本的な問題は、言葉の使い方をもう少し考えるというところにあります。

 「言の葉大賞」入選作から最優秀を獲得した鹿児島県の高校1年生、萩原千聖さんが書いた文章を紹介しましょう。

 高校入試の日。前半戦を終え、昼食休憩に入ったときのことである。そこまで食欲はなかったが、食べ る真似だけでもと思い弁当包みを開いたとき、ホッチキスで綴じられた紙が数 枚入っていた。「必見!!試験攻略テキスト」とある。気になってめくってみると「大丈夫その食いっぷりなら試験を 制すBY父」「あきらめない!!この一念で最後まで。試験前には必ずお便所へ  参りませう。母」「ちさと、食べ過ぎて寝るな。妹たち」などとイラストもまじえて  書かれた家族からのメッセージであった。干渉してくるなよ。迷惑。やけに食うことについてばっかりだななどと心の中で毒づきながらも頬が緩んでしまう。私が寝ている間に全員で書いてくれ たらしい。何度も何度も読み直し午後に備えた。
   言葉を使って私たちは自分を表現し、相手を受け入れることができる。感謝互いを思い、消化することができる。例えば感謝やや相手を慕う心を表現しようとしていくつもの花束を積んでも、言葉にしなけ れば上手に伝えることは難しい。生活になくてはならない存在なのだ。その反面、言葉で自分を卑下し、相手を拒絶することもできる。互いを差 別し、傷つけることもできてしまう。身近にあるからその痛みに気づきにくい。 言葉を人がつくり、言葉が人をつくってきた。しかし、「言葉にならない」という言葉がある程、言葉にはまだまだ量り知れない何かを持っている。だからこれからもその秘められた力を解き明か していきたい。言葉は人を幸せにする方法の一つだと私は考えている。それが人と人をつなげてゆくだろう。「言葉」は、新たな冒険の鍵なのかも知れない。   鹿児島県立川辺高等学校1年 萩原千聖

 
 皆さんと同じ高校生がこう書いています。
 是非、人を幸せにする言葉の使い方を考え、良い人間関係を作っていってください。

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